機械学習の基礎

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機械学習基礎ガイド | 代表アルゴリズムと概念

Section 2: 機械学習 #

“経験(データ)から自動で改善するアルゴリズム” – Wikipedia: 機械学習

このセクションでは、教師あり/教師なし/強化学習の位置づけから代表モデル、実装時の勘所までを段階的に学びます。Python 3.13 + scikit-learn を使い、学術用語と現場運用を結び付けることを目的にしています。


学ぶ内容 #

ページ目的主なトピック
教師あり学習の基本数値・カテゴリ予測線形回帰、ロジスティック回帰、決定木、KNN
モデル評価と改善汎化性能の確認ホールドアウト vs KFold、正則化、アンサンブル
教師なし学習構造探索K-means、階層クラスタリング、次元削減
特徴量エンジニアリング学習を支える前処理スケーリング、エンコーディング、特徴選択
応用編実務タスクへの接続時系列、異常検知、推薦、AutoML の使いどころ

各ページでは「概念 → 数式/図解 → コード例 → 応用アイデア」の順で解説し、練習問題と追加リソース(論文・ブログ)を添付しています。


ユースケースで考える #

課題代表指標モデル例この章で扱う観点
売上予測(回帰)RMSE / MAPE線形回帰, LightGBM特徴量設計、外れ値対策
不正検知(二値分類)Recall / PR-AUCロジスティック回帰, IsolationForestクラス不均衡、しきい値調整
顧客セグメント(クラスタリング)シルエット係数KMeans, GMMスケール統一、クラスタ数の決め方
レコメンド(ランキング)MAP@K / NDCGMF, LightFM交互作用特徴量、評価セット作成

学習の流れ #

  1. 直感をつかむ – 日常例(スパムメール判定、動画推薦など)で目的を理解
  2. アルゴリズムの構造 – 損失関数・最適化・バイアス/バリアンスを図解
  3. コードに落とし込む – Notebook で fit → predict → evaluate のテンプレートを定着
  4. 改善サイクル – ハイパーパラメータ、特徴量追加、アンサンブルを試す
  5. 運用を見据える – 再学習パイプライン、モデル監視、デプロイメント戦略

チェックリスト #

  • 課題の種類(回帰/分類/クラスタリング等)と評価指標をセットで説明できる
  • scikit-learn で代表モデルを実装し、学習→推論→評価を再現できる
  • 過学習/アンダーフィッティングを診断する可視化を準備できる
  • 特徴量エンジニアリングと前処理の重要性を理解し、前章との接続を意識できる
  • モデル改善の優先順位(データ拡張 / ハイパーパラメータ / アンサンブル)を整理できる

この章を通じて、機械学習プロジェクトの基本サイクルを体験し、後続の評価・運用章につなげていきましょう。