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言語 JA

線形回帰(中学生向け)

入門中学生

02.1.1 中学生向け

線形回帰(中学生向け)

最終更新 2026-10-31 読了時間 1 分
まとめ
「気温が高いとアイスがよく売れる」のように、関係のある 2 つの数を点で描くと、点はななめに並びます。線形回帰は、その点のまん中に 1 本のまっすぐな線を引いて、まだ分からない値を線をのばして読む方法です。線の引き方のルールは「それぞれの点と線のズレを、全部まとめてなるべく小さくする」の 1 つだけ。このページでは文化祭のアイス 4 日分の記録から、明日 31 ℃ の日に何個売れるかを「だいたい 70 個」と見込む流れをたどります。

クイズ:明日はアイスが何個売れる? #

学校の文化祭でアイスを売ることになりました。去年の記録を見ると、こんなメモがありました。

気温売れた数
24 ℃40 個
27 ℃55 個
29 ℃63 個
33 ℃84 個

明日の予想気温は 31 ℃。何個くらい仕込めばよいでしょう?

29 ℃ で 63 個、33 ℃ で 84 個だから、その間の「70 個くらい」と答えた人は、もう線形回帰の考え方を使っています。表をグラフにして、点の間をつないで読んだのと同じことをしたからです。

点を描くと「ななめの帯」が見える #

横に気温、縦に売れた数をとって、4 日分の点を打ってみます。すると点は右上がりの帯のように並びます。「気温が高いほど売れる」という関係が、形になって見えるのです。

散布図に引いた1本の線。×印が記録した点、青い線がコンピュータが引いた線

この図の×印が記録、青いまっすぐな線が、コンピュータが引いた**「いちばんちょうどいい線」**です。

線はどうやって引く? #

点のまん中に線を引くといっても、10 人いれば 10 本の少しずつ違う線が引かれそうです。そこでコンピュータは、はっきりしたルールを使います。

ルール:どの点からも線が「なるべく近く」なるように引く。

「近さ」は、点から線までの上下のズレで測ります。ズレが上にあっても下にあっても同じように数え、ズレが大きい点ほど強く気にします。そうして全部の点のズレをまとめて、いちばん小さくなる線がただ 1 本に決まります。この線を引く方法には「最小二乗法」という名前がついています。

ズレを「2 乗」して足すので「二乗」という名前がついています。2 乗すると、上のズレも下のズレもプラスになって打ち消し合わず、大きなズレがとくに目立つようになります。

線が引けたら予測できる #

線が 1 本決まれば、あとは簡単です。知りたい気温のところで線を読むだけ。31 ℃ のところで線の高さを読むと、だいたい 70 個あたりになります。

線が右上がりで急なら「気温の影響が大きい」、ゆるやかなら「気温はあまり関係ない」ということも分かります。線のかたむきは「気温が 1 ℃ 上がると何個増えるか」を表しているのです。

動かして見てみよう #

下の図で「再生」を押すと、説明した手順が 1 つずつ進みます。手順ごとの説明は図の下に出ます。

気をつけたいこと #

最初の注意は外れた日です。団体客が来て売上がドンと跳ねた日が 1 日あると、線はその点に引っぱられます。そんな日は「特別な日」としてメモを分けておくと、線がゆがみにくくなります。二つ目はメモにない範囲で、24〜33 ℃ のメモで引いた線を 40 ℃ までのばしても正しいとは限りません。線は「メモがある範囲」でいちばん信頼できます。三つ目は、2 つの数に関係があるように見えても原因とは限らないことです。「アイスの売上が増えると水の事故も増える」というデータがあっても、アイスが事故の原因ではなく、両方とも「暑さ」が原因です。線が引けることと、片方がもう片方の原因であることは別の話で、「暑さ」のようなかくれた原因を疑う習慣が大切です。

やってみよう #

まず、「片方が増えると、もう片方も増えそうなペア」を身の回りから 3 つ探してみましょう(例:勉強時間とテストの点、身長と靴のサイズ)。次に、上の表の 4 つの点を方眼紙に描いて、定規でまん中に線を引いてみてください。友だちの線と比べて、どこが違うか話してみると「ルールがないと線が決まらない」ことが実感できます。最後に「線をのばしすぎると変になる例」を考えてみましょう。ヒントは、気温がマイナス 10 ℃ のときのアイスの売上です。

つぎに読む #

もう少しくわしく、一次関数 \(y = ax + b\) を使って線の式を求める方法は 高校生向けの線形回帰 にあります。数式とプログラムまで含めた本編は 線形回帰(標準版) です。「点を描いて見る」こと自体に興味がわいたら、散布図の描き方 をのぞいてみてください。