Cohen's Kappa

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コーエンのカッパ係数(Cohen's Kappa)

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まとめ
  • Cohen’s kappa は偶然一致を補正したラベル付けの一致度指標です。
  • アノテーターのラベルをシミュレートして κ 値の計算方法を確認します。
  • カテゴリ数や不均衡による値の変動と報告時の注意点を整理します。

1. 定義 #

実測の一致率を \(p_o\)、偶然の一致率を \(p_e\) とすると、カッパ係数は次で与えられます。 $$ \kappa = \frac{p_o - p_e}{1 - p_e} $$

  • \(\kappa = 1\):完全一致
  • \(\kappa = 0\):偶然一致と同程度
  • \(\kappa < 0\):偶然一致より悪い

2. Python 3.13 での計算 #

python --version  # 例: Python 3.13.0
pip install scikit-learn
from sklearn.metrics import cohen_kappa_score, confusion_matrix

print("Cohen's Kappa:", cohen_kappa_score(y_test, y_pred))
print(confusion_matrix(y_test, y_pred))

多クラス分類にも対応しており、weights="quadratic" を指定すると順序クラス向けの重み付きカッパ係数を計算できます。


3. 解釈の目安 #

Landis & Koch (1977) では以下のように解釈されています。領域によって許容値は異なるため、業務での基準を明文化しておきましょう。

κ解釈
< 0ほぼ一致なし
0.0–0.2わずかな一致
0.2–0.4ある程度の一致
0.4–0.6中程度の一致
0.6–0.8十分良い一致
0.8–1.0ほぼ完全な一致

4. モデル評価での利点 #

  • 偶然一致に強い:多数派クラスばかり予測するモデルでは κ が低くなり、Accuracy の過大評価を防げる。
  • アノテーション品質チェック:モデル vs. 人手ラベル、またはアノテータ同士の一致度を客観的に比較できる。
  • 重み付きカッパ:5 段階評価など順序がある場合、外れ方に応じた重み付けで厳密に評価できる。

5. 実務でのヒント #

  • Accuracy が高く κ が低い場合は、偶然一致に頼っている可能性が高い。混同行列を併せて確認し改善策を検討する。
  • 監査や査定業務では、規制当局から κ による報告を求められることもあるため、計算手順をドキュメント化しておく。
  • 学習データのラベル監査に κ を用いると、一貫性の低いアノテータやラベルセットを早期に特定できる。

まとめ #

  • コーエンのカッパ係数は偶然一致を差し引いて一致度を測るため、クラス不均衡でもモデルの実力を判断しやすい。
  • scikit-learn の cohen_kappa_score で簡単に算出でき、重み付き設定で順序データにも対応できる。
  • Accuracy や F1 などと併用し、モデル性能とアノテーション品質を多角的に評価しよう。