まとめ
- MBE は予測と実測の平均差を測るバイアス指標です。
- 発電量予測を例に MBE を計算し、過小・過大評価の傾向を可視化します。
- MAE や RMSE と併用して偏りと精度を分けて評価する方法を整理します。
1. 定義 #
$$ \mathrm{MBE} = \frac{1}{n} \sum_{i=1}^n (\hat{y}_i - y_i) $$
- 正の MBE:予測が平均的に高すぎる。
- 負の MBE:予測が平均的に低すぎる。
- 0 に近い:過小・過大がバランスしている。
2. Python で計算 #
import numpy as np
def mbe(y_true: np.ndarray, y_pred: np.ndarray) -> float:
'''Mean Bias Error (MBE).'''
return float(np.mean(y_pred - y_true))
print(f"MBE: {mbe(y_test, y_pred):.3f}")
平均を取るだけなので実装は簡単です。単位はターゲット変数と同じであることに注意してください。
3. 解釈のポイント #
- MBE が 0 に近くても MAE が大きい場合、正負の誤差が打ち消し合っているだけで精度は悪い可能性がある。
- MBE が大きく偏っている場合、モデルが系統的に過小(過大)予測しているためバイアス補正が必要。
- ME(Mean Error)とも呼ばれ、気象やエネルギー分野で広く利用されています。
4. 実務での活用 #
- 需要予測:平均的に過小予測していると欠品リスクが高まり、MBE が負になりやすい。補正係数の検討材料に。
- エネルギー負荷予測:発電/需要予測で系統的なズレを検知し、モデル再学習や特徴量の見直しに役立てる。
- モデル比較:同じ MAE のモデルでも、MBE が小さい方がバイアスが少なく扱いやすい。
5. 他指標との併用 #
| 指標 | 役割 | 補完関係 |
|---|---|---|
| MAE / RMSE | 平均的な誤差の大きさ | MBE と併せて精度とバイアスを確認 |
| MAPE / WAPE | 百分率誤差 | バイアスの方向性は分からない |
| MBE | バイアスの符号と大きさ | 過小・過大予測の傾向を確認 |
まとめ #
- MBE は予測の系統的な偏りを測るシンプルな指標で、過小・過大予測の判断に役立つ。
- MAE や RMSE とあわせて確認し、バイアス補正やモデル改善の方向性をつかもう。
- ビジネスでは「平均で +3 リットル過大」など具体的な単位で説明できるため、意思決定者にも伝えやすい。