7.2.6
イールドカーブのシフトを比較する
まとめ
- 複数時点のイールドカーブを重ね描きし、金利のパラレルシフトやツイストを視覚化する。
- スプレッド(10年と2年の差)の時系列を追跡し、逆イールドなど景気後退シグナルを検知する。
- カーブの形状変化(スティープニング・フラットニング)から金融政策の影響を読み取る。
直感 #
イールドカーブ(利回り曲線)は、残存期間ごとの国債利回りをプロットした曲線で、金融政策や景気見通しを反映します。通常は期間が長いほど利回りが高い「順イールド」ですが、短期金利が長期を上回る「逆イールド」は景気後退の先行指標として知られています。複数の時点を重ねて描くと、どの年限がどの程度シフトしたかがよくわかります。
詳細な解説 #
複数時点のカーブ比較 #
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スプレッド(10年-2年)の算出 #
10年債と2年債の利回り差(ターム・スプレッド)は景気サイクルの代表的な指標です。スプレッドがマイナス(逆イールド)になると、過去の多くの景気後退に先行しています。
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カーブの変化量をヒートマップで可視化 #
各年限でのシフト幅を色で表現すると、パラレルシフト(全年限が均等に変動)とツイスト(短期と長期で方向が異なる変動)を区別できます。
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分析のヒント #
- 短期金利が大きく上昇し長期が横ばいの場合は「ベアフラットニング」、逆に長期が上がるなら「ベアスティープニング」と呼ばれます。カーブの形で金融市場のセンチメントを把握できます。
- 期間を対数スケールにしておくと30年債までの広いレンジでも視認性が保てます。
- 実際のデータを使う場合は、各年限のリターンを計算してスプレッド(10年と2年の差など)を別グラフで描くと景気後退サインの検知に応用できます。
- 日本国債の場合はYCC(イールドカーブ・コントロール)政策の影響で10年付近が固定されるため、カーブの形状が独特になる点にとくに注意が必要です。