5.2
可視化と相関診断
まとめ
- ACF・PACFで自己相関の構造を読み取り、ARやMAの次数を見積もる。
- ラグプロットやヒートマップで系列間・ラグ間の依存関係を視覚的に確認する。
- パワースペクトルで支配的な周期成分を周波数領域から特定する。
直感 #
時系列データにモデルを当てる前に、「この系列はどんな癖を持っているか」を知る必要がある。自己相関関数(ACF)は系列全体の記憶の長さを、偏自己相関(PACF)は直接的な依存の深さを教えてくれる。ラグプロットやパワースペクトルを併用すれば、周期性や非線形な関係も見えてくる。こうした診断を飛ばすと、モデルの次数選択が場当たり的になる。
詳細な解説 #
このチャプターで学べること #
- ACFプロットの描画と、減衰パターンからAR/MA成分を読み解く方法
- PACFで自己回帰の次数を推定する手順
- ラグプロットのグリッドで自己相関の形状を視覚的に確認する手法
- パワースペクトル(FFT)による周期成分の検出
- 自己相関ヒートマップによる複数ラグの相関の一覧化
これがわかるとできること #
- データを見ただけでARIMAの候補次数を絞り込める
- 季節性の有無と周期の長さを定量的に判断できる
- モデル選択の根拠を可視化して説明できる
学習の進め方 #
- まずACFとPACFの基本を学び、棒の減衰パターンを読む練習をする
- ラグプロットで自己相関の「形」を視覚的に確認する
- パワースペクトルとヒートマップで周期性の検出を試す