06.3.3 高校生向け
グループ化棒グラフ(高校生向け)
こんな場面を想像してみよう #
部活の活動記録で、1 月から 4 月までの「平日の練習時間」と「休日の練習時間」を比べたいとします。表にすると 2 行 4 列の数字ですが、知りたいのは「どの月も休日のほうが長いのか」「平日と休日の差は縮まっているのか」という組み合わせの問いです。
下の図は標準版の例で、月別の売上をオンラインと店舗で比べたものです。

ぱっと見て分かることは 3 つあります。「どの月もオンライン(青)のほうが高い」「両方とも月を追って伸びている」「青とオレンジの差は 1 月の 30 から 4 月の 50 へ少し広がっている」。これが、ふつうの棒グラフ 1 枚では読めない、グループ化棒グラフの答える問いです。
棒はこう並べる #
まず、横軸に「大きな切り口」である月を置きます。図では Jan〜Apr の 4 つの位置が等間隔に並びます。次に、各位置の左右に系列の棒を立てます。中心から左に棒の幅の半分だけずらしてオンライン、右に店舗を置くと、1 つの月が 2 本セットの「グループ」になり、グループの間には余白ができます。それから、青=オンライン、オレンジ=店舗という色と凡例で系列を結びつけます。凡例の並び(オンライン→店舗)と棒の左右の順をそろえると目が迷いません。最後に 2 方向で読みます。同じグループの隣同士を比べれば「その月の勝ち負け」、同じ色を横にたどれば「その系列の推移」が読めます。
データが変わると図はどう変わるでしょう。もし 4 月だけ店舗が 180 に跳ねたら、Apr グループのオレンジが青(170)を追い越し、「どの月も青が高い」という見出しが成り立たなくなります。1 つの数字の変化が、1 本の棒の高さと、1 つのグループ内の順位に直接現れる。これがこの図の読みやすさの理由です。
動かして見てみよう #
下の図で「再生」を押すと、説明した手順が 1 つずつ進みます。手順ごとの説明は図の下に出ます。
気をつけたいこと #
いちばん多い失敗は、系列を 5 本以上に増やしすぎることです。1 グループに 5 色以上の棒が並ぶと、色を凡例と照合する作業で読む力が尽きるので、3〜4 本に抑えるか、系列ごとに小さな図に分けます。二つ目は似た色を使うこと。青と水色のように近い色だとグループ内の順位が読めないので、色覚の多様性にも配慮して、明暗や色相のはっきり違う色を選びます。三つ目は合計を読もうとすることです。グループ化棒グラフは「各系列の値」を見る図で、月全体の合計は示していません。合計と内訳を見たいなら積み上げ棒グラフの出番です。
やってみよう #
最初の課題は、1 週間の「平日」「休日」の勉強時間を 4 週分記録し、週をグループにして 2 本ずつの棒グラフを紙に描くことです。差が 4 週間で広がっているか縮まっているか、言葉にしてみましょう。二つ目は、同じデータを「平日・休日をグループにして、週を 4 色の棒で並べる」形に描き替え、どちらが読みやすいか、何を知りたいときにどちらが向くかを考えること。三つ目は、系列を 6 本に増やした場合を想像し、「読めなくなる理由」を 2 つ挙げることです。
つぎに読む #
棒の位置をずらす計算や Python での描き方は 標準版のグループ化棒グラフ で扱っています。1 系列だけの基本形は 基本の縦型棒グラフ(高校生向け)、合計と内訳を 1 本で見せる方法は 積み上げ棒グラフ(高校生向け) へ進んでください。数式を使わない説明は グループ化棒グラフ(中学生向け)、棒グラフ全体の一覧は 棒グラフのセクション にまとめています。