06.3.1 高校生向け
基本の縦型棒グラフ(高校生向け)
こんな場面を想像してみよう #
文化祭の模擬店で、5 つのクラスのたこ焼きの売上を比べたいとします。表にすると「A 組 320 個、B 組 210 個、C 組 280 個、D 組 190 個、E 組 160 個」。数字を読めば順位は分かりますが、「A 組は E 組の約 2 倍」「B 組と C 組の差は意外と大きい」といった大きさの感覚は、表ではすぐにつかめません。
そこで棒グラフです。下の図は標準版の例で、5 つの拠点の売上を棒の高さで表したものです。

図を見た瞬間に「東京がいちばん高い」「札幌が低い」「大阪は東京に近い」と分かるはずです。棒グラフが答える問いは 「カテゴリ間の大小と、その差の大きさ」 です。
棒グラフはこう組み立てる #
まず、横軸にカテゴリを並べます。拠点やクラスなど、順序に意味のない「名前」を横に置き、図では 5 つの拠点名が横に並んでいます。次に、縦軸を 0 から取って目盛りを決めます。最大値(320)が収まるよう上限を 360 程度の切りの良い値にすると、縦軸の 0 が棒の根元になり、棒の長さ=値になります。それから各カテゴリに、値の高さの棒を立てます。320 の棒は 160 の棒のちょうど 2 倍の高さになり、見た目の比と数値の比が一致するのはこのステップのおかげです。最後に棒の上に 320 などの値を書き、並び順を整えます。値が 5 個程度なら数字を直接書け、大きい順に並べ替えるとランキングとしても読めます。
データが変わると何が起きるか考えてみましょう。もし札幌の売上が 160 から 300 に増えたら、札幌の棒だけがぐっと伸び、大阪の棒とほぼ同じ高さになります。他の棒は動きません。1 つのカテゴリの変化が、その棒の高さだけに現れるのが棒グラフの分かりやすさです。
動かして見てみよう #
下の図で「再生」を押すと、説明した手順が 1 つずつ進みます。手順ごとの説明は図の下に出ます。
気をつけたいこと #
いちばん多いミスリードは、縦軸を 0 から始めない棒グラフです。縦軸を 150 から始めると、東京(320)と札幌(160)の棒の長さは 170 対 10 になり、実際には 2 倍の差が「17 倍」に見えてしまいます。差を強調したいときは、縦軸を切るのではなく、差そのものを別の棒グラフにします。二つ目はカテゴリが多すぎること。15 本以上の棒が並ぶと細くなって読めないので、上位だけに絞る、横向きにする、「その他」にまとめるなどの工夫をします。三つ目は並び順に意味がないことです。五十音順に並べると 1 位を探すのに目が往復するので、大きい順か、時系列などの自然な順序にそろえましょう。
やってみよう #
最初の課題は、1 週間の「教科ごとの宿題にかかった時間」を表にして、紙に棒グラフを描くことです。縦軸は必ず 0 から始めてください。二つ目は、同じデータで縦軸を「いちばん小さい値の少し下」から始めた棒グラフも描き、見え方がどう変わるか比べること。差が何倍に見えるか、棒の長さを定規で測って cm 単位で確かめましょう。三つ目は、ニュースや広告の棒グラフを 1 つ探し、縦軸の始まりと並び順をチェックすることです。「なぜその並び順にしたのか」を考えると、作り手の意図が見えてきます。
つぎに読む #
Python での描き方と細かい設定は 標準版の基本の縦型棒グラフ で扱っています。2 つの系列を並べて比べたいときは グループ化棒グラフ(高校生向け)、内訳と合計を同時に見せたいときは 積み上げ棒グラフ(高校生向け) へ進んでください。数式を使わない説明は 基本の縦型棒グラフ(中学生向け)、棒グラフ全体の一覧は 棒グラフのセクション にまとめています。