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言語 JA

散布図の基本形(高校生向け)

入門高校生

06.5.1 高校生向け

散布図の基本形(高校生向け)

最終更新 2026-11-01 読了時間 1 分
まとめ
散布図は、1 人(1 件)のデータの 2 つの量を横と縦の座標にして 1 つの点で表した図で、点の集まりの形から「2 つの量は一緒に動くか」を読みます。右上がりの細い帯なら強い正の相関、右下がりなら負の相関、丸い雲なら相関なしで、帯の細さが相関係数 \(r\) の大きさに対応します。直線に乗らない曲がった形や、ひとつだけ離れた点(外れ値)も、散布図だからこそ見つけられます。ただし相関があっても「一方が原因」とは限りません。

こんな場面を想像してみよう #

クラス 40 人の「1 日の勉強時間」と「テストの点」を集めたとします。表を眺めても関係はつかめません。でも、横軸に勉強時間、縦軸に点数をとって 40 個の点を打てば、「右上がりに並んでいる」「でも 1 人だけ勉強時間が長いのに低い」といったことが浮かび上がります。

下の図は標準版の例で、120 人分の身長と体重を点にしたものです。

120 人分の身長(横軸)と体重(縦軸)を 1 人 1 点で打った散布図。点は右上がりの帯になって並び、身長が高いほど体重も重い傾向が見える

点は右上がりの帯を作っています。「身長が高い人ほど体重も重い傾向がある」。ただし帯には幅があり、同じ身長でも体重には 10 kg 以上の差があります。散布図が答える問いは 「2 つの量は一緒に動くか、どのくらい強く、どんな形で」 です。

点はこう打ち、こう読む #

まず横軸と縦軸に量を割り当てます。「原因になりそうなほう」を横軸に置く習慣があり、身長→体重、勉強時間→点数の順です。次に 1 件のデータを 1 つの点にします。身長 170 cm・体重 65 kg の人は横 170・縦 65 の位置に 1 点で、120 人なら 120 点です。続いて帯の向きと細さを見ます。右上がりなら「正の相関」、右下がりなら「負の相関」で、帯が細いほど相関は強く、丸く広がるほど弱くなります。最後に形と外れ値を見ます。帯が曲がっていれば直線ではない関係で、本体から離れた点があれば入力ミスか特別な事例かを確かめます。

データが変わると図はどう変わるでしょう。相関係数が 0.9 のデータでは、点は 1 本の直線のすぐそばに細い帯として並び、横の値を知れば縦の値をかなり正確に言い当てられます。相関係数が 0.2 なら、帯はほとんど丸い雲になり、右上がりの傾向は「かすかに」しか見えません。相関係数が −0.9 なら、同じ細い帯が右下がりに向きを変えるだけで、細さは 0.9 のときと同じです。つまり \(r\) の符号は帯の向き、絶対値は帯の細さとして図に現れます。

動かして見てみよう #

下の図で「再生」を押すと、説明した手順が 1 つずつ進みます。手順ごとの説明は図の下に出ます。

気をつけたいこと #

最初の課題は、相関と因果の混同です。「アイスの売上」と「水の事故」は正の相関がありますが、どちらかが原因ではなく「気温」という第三の量が両方を動かしています。散布図は関係の有無を示すだけです。二つ目は軸の範囲で、縦軸を 0〜200 kg のように極端に広くとると帯は平たく見え、相関が弱く見えるので、見た目ではなく相関係数 \(r\) で確かめます。三つ目は点の重なりで、数千点を打つと一面が塗りつぶされて密度の違いが分からなくなるため、点を半透明にするかヒートマップのような別の図を使います。四つ目は、外れ値 1 つで相関係数が変わることです。1 点だけ遠くにあると \(r\) が大きく動くので、外れ値を見つけたら入れた場合と除いた場合の両方を確かめます。

やってみよう #

まず、クラスの 10 人分の「靴のサイズ」と「身長」を集め、方眼紙に散布図を描いてみよう。帯の向きと細さから、相関係数 \(r\) がいくつくらいか予想してから計算しよう。次に、身の回りで「右下がりになりそうな 2 つの量」を 2 つ考えてみよう(ヒント:一方が増えるともう一方が減る関係)。最後に、相関係数が 0 に近いのに「はっきりした関係がある」散布図の形を考えてみよう(ヒント:直線ではない形)。

つぎに読む #

sns.scatterplot での描き方と点の重なりへの対処は 標準版の散布図の基本形 で扱っています。点の帯の真ん中に直線 \(y = ax + b\) を引いて予測につなげる方法は 回帰直線を重ねた散布図(高校生向け) へ、数式なしの説明は 散布図の基本形(中学生向け) にあります。たくさんの量のペアの相関を一度に見渡す方法は 相関ヒートマップ(高校生向け) で説明しています。